光城精工 KOJOTECHNOLOGY

ご好評いただいている「Nve-05」の下位モデルに位置付けられ、デジタル・シグナル・プロセッサ（DSP）やDSP 内蔵アンプなどの小電力機器を対象とした入門モデルです。 Nve-05 内蔵のノイズフィルタ構成をそのままにパワーラインの配線を完全基板化。 筐体の樹脂化と共に、仮想アース部のアルミ電解コンデンサを2 本から1 本に変更したことで、小型・軽量、低価格化に成功しました。

パワーラインのプリント基板化

小型・軽量、低価格化を実現するため、パワーラインはオール基板化されています。
基板には70μm 厚の両面基板を採用し、部品面をプラス（12V）ライン、裏面をGND ラインとしベタパターン化。
幅広なパターンレイアウトで小型ながら大電流（定格30A）に十分耐えられる設計となっています。
また異電圧間の対抗面積拡大によって、積極的に浮遊容量（ストレーキャパシティ）を形成させ、内蔵フィルタの高性能化に貢献しています。

フィルタ部パーツ群

フィルタを形成するフィルムコンデンサには、高周波特性に優れ、弊社ホームオーディオ向け製品にも採用している、岡谷電機製ノイズサプレッションキャパシタ、ならびにTDK 製EMI サプレッションキャパシタを採用。
高信頼性パーツによる高いノイズリダクション効果が期待され、高音質化の実現に大きく貢献します。

フィルタ部

ノイズリダクションという観点では、より幅広い周波数帯域に対する減衰が望まれますが、オーディオの場合、いたずらに減衰帯域を広めることは聴感上の特性（再生音）にまで影響をおよぼします。
例えば「非常に（音が）クリアになったが、何だか寂しくものたりない」、「音がつまらなくなってしまった」という感覚です。
KOJO TECHNOLOGY では、こういった状況を踏まえ聴感上の特性を重要視。
試聴先行優先型で臨み、その結果どのようなフィルタ特性になったか確認観測を行っています。

Nve-06 の周波数減衰特性

図は「Nve-06」内蔵フィルタの周波数減衰特性です。
パワーラインのオール基板化に伴う浮遊容量（ストレーキャパシティ）の形成により、高周波領域の減衰効果が強化（－50dB）され、高性能化が図られています。

仮想アース部（アルミ電解コンデンサ）

「Nve-06」にはフィルタ以外に仮想アース機能も搭載されています。
仮想アース機能を担うアルミ電解コンデンサは、プリント基板化されたGND ラインに1 本実装され、実に11,000cm² ※1（110cm×100cm）の有
効面積が確保されています。

※1 仮想アース：ve-02p と同一面積

昨今のハイブリッドやEV 化に伴い、カーオーディオ機器に対する小型化の要望は高まるばかりです。
Nve-06 は高性能フィルタおよび仮想アース機能を搭載しつつも、低背面（高さ30mm）および筐体のスリム化（幅50mm）で小型要求に対応しています。

仮想アースの増設（ve-02）

「Nve-06」入出力にはそれぞれ2 端子の端子台を採用。端子台ネジはM4 サイズながら40A^※2に耐えれるものとなっています。
接続ケーブルにはAWG#8 以下を推奨します。

※2 製品の定格電流は30Aです。

仮想アースの増設（ve-02）

「Nve-06」は製品化の目的のひとつに低価格化があります。
このため仮想アース増設用端子は設けられていません。
しかし、出力のマイナス端子に接続することで仮想アースの増設が可能です。仮想アースの増設は基準となるGND ラインの更なる安定化をもたらし、高音質化が期待できます。
「Nve-06」単体使用による高音質化もさることながら、仮想アースの追加増設はこれまで以上のシステムグレードアップへと貢献してくれることでしょう。

入出力の方向・視認性を高めたデザイン

TOP カバー面に掲載される「Nve-06」のN は、内部に搭載されるNoise filter：ノイズフィルタ、ve はvirtual earth：バーチャルアース（仮想アース）を指しています。
また、電源入出力端子台の極性等に関し、視認性をアップさせるため、電気の流れをイメージした▲：INPUT、▼：OUTPUT マークを配置しま した。 「Nve-06」は、KOJO TECHNOLOGY らしいクリエイティブな電源アクセサリとして、「CREATIVE POWER ACCESSORIE」の称号を得ています。